建築現場で飛び交う“専門用語”を深堀り! ~知るほど楽しくなる現場の言葉たち~

「今日のダンドリ確認した?」「墨出しOK?」――その一言だけで現場の熱気やスピード感、緻密さが伝わってきませんか?
建築現場はまるで独自の“言語”で溢れています。そんな専門用語を学ぶことは、施主としてもプロとしても、安心と共感を高める第一歩。
今回のウインクスコラムでは、よく聞く言葉をストーリーに乗せてわかりやすく解説します。
代表ワード+物語的解説
1. ダンドリ(段取り)
現場では「段取り八分、仕事二分」と言われるほど重要な言葉。これは「作業をスムーズに進める準備や計画」を指します。職人が工具を揃える段階、資材の搬入手配、そして工程管理まで。段取りが整えば、実作業は効率よく進みます。
2. 墨出し(すみだし)
図面通りに柱や壁の位置を現場に正確に“墨”で記す作業です。ここがズレると、その後の配管・断熱・内装まで影響するため、職人が神経を尖らせる重要工程 const-career.com。
3. 養生(ようじょう)
完成仕上げの床や壁を傷・汚れから守るためにシートやテープで覆う作業。例えば、床に傷が付けば、職人も施主もがっかり。だからこそ、大切な部分を“養生”して守ります 。
4. 躯体(くたい)
建物の“骨組み”に当たる柱・梁・壁・床・基礎など主要構造部を指します。躯体工事が完了すれば、全体工程の半分が過ぎたとも言われる、建築の骨幹部分 。
5. 建前(たてまえ)
木造住宅で柱や梁を組んで“骨組み”を立ち上げる大イベント。職人たちが掛け声とともに屋根まで一気に組み上げる伝統的な式典です 。
その他、知っておきたい用語集
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段鼻(だんばな):階段の“鼻先”に出る部分。滑り止めや意匠の対象になります 。
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ALC板(えーえるしーばん):軽量気泡コンクリートパネルで、耐火・遮音に優れた外壁材 。
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三和土(たたき):土間の昔ながらの仕上げ。叩いて固められることからその名が付き、風情ある空間に使われます 。
用語を知るメリット:コミュニケーションと安心感の向上
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打ち合わせのズレを減らせる:専門用語がわかれば、業者と意図が共有しやすくなります 。
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現場での信頼構築に寄与:職人からも「おっ、わかってるな」と評価され、関係がぐっと深まることも。
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住まいへの理解と愛着が深まる:ただ完成を待つのではなく、工程を知ることで愛着も温まります。
“現場の言葉”は未来の住まいへの橋
専門用語はちょっと難しそうに見えて、実は現場の背景、職人の思い、住まいづくりの楽しさを語る“ダイジェスト”。
施主のあなたが理解すればするほど、家づくりは豊かになります。台本なしで進む現場を“読む”ためにも、ぜひ覚えてみてください。