住み替えや離婚・転勤などのライフスタイルの変化から、暮らしていた土地から離れるといった方も珍しくありません。その場合、家をそのままにして売るべきか悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、家と土地を同時に売るメリット・デメリットについて解説していきます。

家付きの土地を売るメリット

家ごと売るメリットは、大きく分けて以下の3点あります。

  • 解体費用がかからない
  • 固定資産税を押さえられる
  • 売却益が多く残る可能性がある

解体費用の目安として、延床面積30坪の木造建築であれば150万円程度かかります。大きな出費ですので、これが節約できるのは大きな利点と言えるでしょう。

また、住宅が建っている土地の固定資産税は特例によってかなり安くなります。更地にしてしまうと約6倍高くなってしまうため、売却に長期間かかりそうな場合は損してしまう可能性が高いです。

さらにマイホームから引っ越して3年以内の売却であれば、特別控除によって売却益に発生する税金(譲渡所得税)が減税されます。
このように、金額面でのメリットが大きいのが特徴です。

家付きの土地を売るデメリット

逆に、家があることで以下のようなデメリットも想定されます。

  • 売れにくくなる
  • 契約不適合責任を負う可能性がある

家の状態が良くない場合、リフォームや解体は買い手側の負担になります。建物が老朽化していたり不要な構造物があったりすると土地の価値が下がる可能性があり、思ったような値が付かないといったこともあるでしょう。家に魅力がなければ購入者が限られてしまうため、売れにくくなると言えます。

また、契約時に明示されていなかった建物の欠陥が発覚した際には、契約不適合責任を負わなければなりません。契約不適合責任とは、売主や買主が契約の義務を違反した場合に生じる責任のことを指します。

契約不適合責任が生じた場合、違反した方は相手方に対して損害賠償を支払う義務が生じます。損害賠償の金額は違反の程度や損害の内容によって異なりますが、一般的には契約の内容や約束に違反した分の損害賠償が求められます。そのため、売り主側がリフォーム資金を支払うといったリスクが発生することもあるのです。
これらのデメリットを踏まえた上で、家付きの土地を売る際には専門家のアドバイスを受けることが重要です。

建物のコンディションや築年数、法的な問題などを確認し、適切な価格設定や売却方法を検討しましょう。