家具選びは“間取りとの会話”から ~暮らしやすさを生む空間設計のコツ~

「このソファ、見た目は素敵だけど、なんだか部屋が狭く感じる…」「せっかく買ったダイニングテーブル、生活動線の邪魔になってるかも?」
──そんな経験はありませんか?
家具選びで重要なのは“デザイン”や“サイズ”だけでなく、間取りとの相性を見極めること。
空間の“余白”や“動線”、そして家族の過ごし方まで考えた家具選びこそ、快適な住まいをつくる鍵なのです。
1. 家具は“モノ”ではなく“間のデザイン”
間取りには、面積だけでは測れない“使い方の癖”があります。
たとえばLDKであれば、リビングとダイニングの関係性をどうつなぐかによって、ソファやダイニングセットの位置が決まってきます。
家具は“部屋の主役”ではなく、“間をつなぐ脇役”。その空間に置いたときに、動線や視線、光の流れがどう変わるかを意識することが大切です。
2. 家具サイズは「置けるか」ではなく「使えるか」で考える
家具の寸法だけで判断すると、「置けるけど、狭い・動きにくい」となりがち。
たとえば:
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ダイニングチェアの後ろには最低60cm以上のスペースが必要(人が通るなら80~90cm)
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ソファ前のローテーブルとの距離は30〜40cmがベスト(近すぎると圧迫感、遠すぎると使いにくい)
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壁とベッドの間は左右50cm以上あれば布団の上げ下げや通行も快適
“空間の余白”を含めたサイズ感で選ぶと、暮らしがグッと快適になります。
3. 動線を意識した家具配置のコツ
動線=「人の動きの道筋」。家具のせいでその流れが滞ると、生活のストレスに直結します。
以下のような観点で家具選び&配置を検討しましょう:
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玄関〜リビングまでの直線動線を遮らない
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キッチン〜ダイニング〜リビングの移動が自然につながる
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リモートワークスペースや勉強机の周囲は静けさと集中しやすさを優先
暮らしの「よく使う流れ」を家具で断絶しないことがポイントです。
4. 色・素材の“視覚的相性”も間取りと連動する
間取りが細かく仕切られている家では、素材や色に“統一感”を持たせることで広く見せることができます。逆に、ワンルームやLDKのような広い空間では、家具で“ゾーニング”をする工夫が有効です。
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ナチュラルウッド:明るく広く見せる、北向きの部屋にも◎
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ダークカラー:重厚感あり、広い空間での引き締めに最適
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ファブリック素材:音を吸収する効果もあり、子ども部屋や書斎向き
5. 間取り別・家具選びのヒント
間取りタイプ | 家具選びのポイント |
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狭小住宅・1LDK | 多機能家具・壁付収納・折りたたみ式で空間を最大活用 |
平屋住宅 | 低めの家具で視線を抜き、全体の開放感を生かす |
吹き抜けリビング | 天井高に合わせて背の高い家具をバランスよく配置 |
和室あり | ローテーブルや座椅子で“重心を下げた”設計が◎ |
家具選びは「暮らし方の設計」
家具は単なるインテリアではなく、暮らしの質を左右する“道具”。だからこそ、
今の間取りに合うか?だけでなく、「暮らし方と調和するか?」
を考えることが、家具選び成功のポイントです。
ウインクスでは、設計段階から家具の使い方を想定したプランニングを得意としています。
お気に入りの家具が映える“暮らしの舞台”、一緒にデザインしてみませんか?