日本の風土に培われた「和の息吹」と、現代の暮らしに欠かせない「機能の洗練」。この両者を“心地よく”調和させたのが和モダン住宅です。
緑影が差し込む縁側、細やかな木のぬくもり、そして心地よい開放感。和モダン住宅は、ただ見た目に美しいだけでなく、家族の時間を豊かにする暮らしの舞台をつくります。
今回のウインクスコラムでは、その魅力と実現のコツを、五感で感じるストーリー調にご紹介します。

1. 和の素肌と、モダンな機能が響き合う素材選び

朝の光にほのかに照らされる畳や、素足に心地よい無垢の木。これらは和モダン住宅の基本です。珪藻土の壁は調湿・消臭に優れ、時間とともに趣を増す自然素材で現代の断熱技術と併せて、機能的にも快適な暮らしを実現します 。

 2. 直線×柔光:しなやかに設計された間取りと光

縁側や障子越しの光が、木製格子やロースタイル家具と融合。障子は柔らかい光を取り込みながら、現代の空間にも馴染むディテールに

吹き抜けや大開口の窓を取り入れることで、和の凛とした美しさが現代的な開放感へと広がります 。

 3. 外観は控えめに、しっかりと存在感を放つ

瓦屋根や深い軒、縦格子や木張りの外壁──腰板貼りの平屋や縦桟引き戸の玄関が、緑と溶け込みながらモダンな存在感を放ちます

黒やダークグレーを基調にした配色が、落ち着きのあるシックさを演出 。

 4. 和と洋を“3:7”の黄金バランスに

和モダンの魅力は「和:洋=3:7」で調和を保つこと。一面全面が和でも洋でもない、ほんのり和の要素を感じるスタイルが美しく映えます

たとえば、モダンインテリアの中に畳コーナーをしれっと配置するだけで、空間全体に深みが出ます

 5. 長く暮らすほど、味わい深まる家

自然素材は経年変化で価値を増します。木材の色が深まり、土壁や珪藻土の質感も時間とともに変化。これは単なる経年劣化ではなく、“味わいとして育つ家”です

家族の思い出とともに空間が育っていく様子は、この住まいならではの特権です。

和モダン住宅をつくるための5つの心得

  1. 自然素材を一部目立たせすぎず、全体に散りばめる

  2. 障子や縁側で光と風の調節を設計に組み込む

  3. 外観は切妻・寄棟+深い軒で和の佇まいを醸し出す

  4. 色使いは黒・木の茶・白・ベージュなど落ち着きのある配色に

  5. 素材と家具のテイストは全体のバランス重視で選ぶ

和モダンは「心の余白」が育む時間

和モダン住宅は、住む人の心に「静かな余白」を与えます。それは自然素材が呼吸し、光と風がやさしく寄り添う設計によって育まれるものです。

ウインクスでは、素材・性能・間取りの三位一体で、その心地よい余白と機能を両立する設計を実現しています。